2014年12月5日金曜日

音楽制作について(5)

若い頃、喜多郎さんのサポートをする仕事を担当していました。
全米ツアーについては音楽監督(サウンド面でのプロデューサ)として米国人のサポート・メンバーを指導、ツアーに送り出しました。
米国は外国の伝統文化(日本であれば邦楽など)を例外とし、商業音楽の世界では自国に利益をもたらす活動しか許可しません。つまり日本人のツアー・サポートのメンバーには商用のビザは発給されませんので米国人ミュージッシャンを現地で募集、オーディションをしてバンドを組むしかありませんでした。喜多郎本人も米国のレコード会社からアルバムをリリース、そのアルバムの楽曲を演奏することでようやくツアーを組むことができたのです。

私のパートは基本的には左手がベースで右手がピアノ(アコースティックでは無く主に YAMAHA のエレクトリック・グランド)と各種シンセサイザー、そして MIDIシーケンサのコントロールでした。
一番上のセット図にあるシーケンサは YAMAHA QX-1 となっていますが、ライブの画像を見ると初期のツアーでは喜多郎さんが所持ずる Roland のマシンを使っていた様です。後にこれが QX-1 となります。
ここでのMIDI活用は主にこのシーケンサ、彼の楽曲の内、ある一定のパターンを繰り返す(文字通りのシーケンス)に利用していました。シンセサイザーなど鍵盤楽器を三方向に多数積み上げていますが、どれも基本は手弾きでした。

画像2枚目はクアラルンプール、左は奥只見、
そして香港、次の2枚も香港だと思います。

香港と思われる3枚の画像にはエレクトリック・グランドの代りに DX シリーズの最上位機種 DX-1 が前面にあります。
自分のベース、これを一曲だけ使用したことがありますが、喜多郎さんの楽曲におけるベース音はやはりずしんと太く重いモーグ(日本ではムーグと発音しますね)が最適でした。

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