2020年12月25日金曜日

最新リリース情報

 

寒い季節に因んだ曲などの楽譜と音を昨日リリースしました。


詳しくは ココ をご覧ください。

2020年12月21日月曜日

編曲楽譜の使用許諾

 

「私が編曲した楽譜を使って演奏するので許諾を求めたい」という連絡を頂くことがあります。

多くの編曲作品は特にjasrac登録(信託)をしていませんので編曲した私が編曲著作の権利を所持していることになります。

演奏者本人からの問い合わせが多いのですが、今回は下記イベントの主催者が動画配信準備のためにjasracへ問い合わせを行い、jasracは「編曲者に直接問い合わせる様に」とアドバイスした様で、主催側担当者から許諾を求める依頼がありました。


びわ湖アンサンブルフォレスト2020 File4「湖鼓に彩る打楽器の煌めき」

イベントの案内を見ると何か権利を主張する場面ではないと思われますので、許諾の返信をしました。

下記が使用予定楽譜。プログラムに記載はないがアンコールに予定しているそうです。

White Christmas(ホ長調)

素敵な演奏、素敵なライブになると良いですね。

2020年12月19日土曜日

右手と左手

 <楽譜&音のダウンロード配信サイト アットエリーゼから発売中コンテンツの解説>

サイト内の特集ページは ココ


「クイーン」の楽譜を多数出版しています。左は1977年9月1日発行の初版本。当時(採譜の仕事を始めた頃)については ココ に記事があります。

その後ダウンロード楽譜を出版する様になり、この初版本を基礎として新たに採譜をやり直しました。この当時については ココ に記事があります。

時代が変わり動画による新曲配信が増え、動画を採譜することが始まりました。その様子は ココ (2016年12月9日)にありますが上記(2014年7月18日)当時はまだ一般的ではなく、クイーンは初版と同じ音を聴いています。

2018年公開の映画「ボヘミアン・ラプソディ(本格的撮影はその前年に始まった様です)」における、楽曲「ボヘミアン・ラプソディ」のシーンがとても印象的。手を交差させ左手で高音のフィルを弾きます。ギターやベースに比べると動きが不自由なキーボード奏者にとって、このアクションは視覚的にも強くアピールできますね。

さてこの部分、私の楽譜は(1)の様になっています。


ライブ映像を見ると(2)の様に演奏しています。




左手の大きな動き(右手の上を交差しまた低音部に戻るを繰り返す)が実際には結構難しいこと、同時にペダルを使ってベース音を小節いっぱい響かせることも意外に難しいので、私は(1)の様にアレンジしています。

採譜アレンジで悩むのは、どの鍵盤(音)か判明しても、内声部の音は右手なのか左手なのかわからないこと。動画で鍵盤上の動きを確認できない場合、微妙な音量差や前後の声部の流れや実際に弾いての判断になります。

(3)はエリック・カルメン「オール・バイ・マイセルフ」のサビ(ブリッジ)。イントロはFomit3なので各拍オモテは2音(A音が無い)なのでやや楽ですが、この様に3音となると結構辛い。



同じ響きですが各拍ウラの音を(4)の様に左手で弾いて見ましょう。こうすると右手でしっかり四分音符のコードを演奏でき、楽にかつ豊かな響きを得ることができます。


次はジョン・レノン「イマジン」のパターンです。ライブ映像を見ると彼も大きな右手の様で(5)の9度音程を軽々演奏しています。先の例と同様、各拍ウラを左手で弾く(6)でも響きは同じ。右手は7度届けばよいのです。




(3)や(5)なのか、(4)や(6)なのか、どちらがイイ感じ?試してみてください。