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「クイーン」の楽譜を多数出版しています。左は1977年9月1日発行の初版本。当時(採譜の仕事を始めた頃)については ココ に記事があります。
その後ダウンロード楽譜を出版する様になり、この初版本を基礎として新たに採譜をやり直しました。この当時については ココ に記事があります。
時代が変わり動画による新曲配信が増え、動画を採譜することが始まりました。その様子は ココ (2016年12月9日)にありますが上記(2014年7月18日)当時はまだ一般的ではなく、クイーンは初版と同じ音を聴いています。
2018年公開の映画「ボヘミアン・ラプソディ(本格的撮影はその前年に始まった様です)」における、楽曲「ボヘミアン・ラプソディ」のシーンがとても印象的。手を交差させ左手で高音のフィルを弾きます。ギターやベースに比べると動きが不自由なキーボード奏者にとって、このアクションは視覚的にも強くアピールできますね。
さてこの部分、私の楽譜は(1)の様になっています。
ライブ映像を見ると(2)の様に演奏しています。
左手の大きな動き(右手の上を交差しまた低音部に戻るを繰り返す)が実際には結構難しいこと、同時にペダルを使ってベース音を小節いっぱい響かせることも意外に難しいので、私は(1)の様にアレンジしています。
採譜アレンジで悩むのは、どの鍵盤(音)か判明しても、内声部の音は右手なのか左手なのかわからないこと。動画で鍵盤上の動きを確認できない場合、微妙な音量差や前後の声部の流れや実際に弾いての判断になります。
同じ響きですが各拍ウラの音を(4)の様に左手で弾いて見ましょう。こうすると右手でしっかり四分音符のコードを演奏でき、楽にかつ豊かな響きを得ることができます。
次はジョン・レノン「イマジン」のパターンです。ライブ映像を見ると彼も大きな右手の様で(5)の9度音程を軽々演奏しています。先の例と同様、各拍ウラを左手で弾く(6)でも響きは同じ。右手は7度届けばよいのです。
(3)や(5)なのか、(4)や(6)なのか、どちらがイイ感じ?試してみてください。
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