2011年3月9日水曜日

色鉛筆とグランドピアノ

この間のレッスン前日、会場から電子メールを受け取りました。「レッスン会場のピアノの鍵盤が二箇所戻らなくなったので、急遽別の部屋に移動して欲しい。会場を変更している間に修理をする」とのことでした。
当日朝、問題のグランドピアノを弾いて見ました。高音部譜表上加線一本のB音とBフラット音、戻ってきません。周波数で言えば1キロヘルツの辺りです。レッスンで使う音響機器や照明機器、テーブルと椅子を別室に運んでレッスンを始め、ピアノの修理終了後に本来の部屋に移動してこれらをまた戻す、この日はレッスンの他に関連機材の引越しをすることになりました。やれやれ。
会場から聞いた話では「ハンマーアクションに色鉛筆の芯が挟まっていた」そうです。ピアノを調律する際、グランドピアノはハンマーアクションを手前に引き出し、整音を含めアクション部分の調整をしますが、戻らない隣り合う二音のアクションの間に色鉛筆の折れた芯が挟まっていたのです。
世のピアノの先生の大半はクラシック・ピアノを教える先生でしょうが、どうもヒステリックな人が多いらしい。私は幸いにも穏やかな性格の女性の先生と、中学でブラスバンドを指導する男性の先生からピアノを習いました。ヒステリックなピアノの先生とかその様なレッスンを受けた体験は無いのですが、私の生徒や業界関係者の話によれば、ピアノの先生の中には感情的な性格の人が多いとか。
例えば教材の楽譜、色鉛筆で色々書き込みをするらしい。

画像はその一例ですが、赤い鉛筆と青い鉛筆で猛烈な書き込みがある。ここまで書き込まねばならないのかと少々呆れます。私は楽譜出版業に関わるせいか楽譜印刷物への書き込み、あまり良い気分はしません。必要以上に楽譜をよごしている様な気がします。
いずれにしても、あるピアノ教師が、恐らくは生徒の教材楽譜に色鉛筆で書き込みをした際、力の余り?熱意の余り?色鉛筆の芯が折れ、グランドピアノのアクションの間に飛んでいった、というか落ちたのでしょう。
色鉛筆とグランドピアノ。何やらピアノが可愛そう、きっと可愛そうな楽譜もあり、レッスンを受けている生徒もこわい思いをしているのでは、と妄想してしまったのでした。

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