2017年12月7日木曜日

ドロップ2

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密集位置の和音、二番目の音(一番上から数えて一つ下)を1オクターブ下げてできる開離位置のの和音です。二番目の音ですから、ドロップ・セカンド(2nd)と呼ぶのが正しいでしょう。

密集位置とは、1オクターブの範囲内、和音の構成音を省略することなく「たがいにくっついた状態」に配置した和音、close position と言い、この状態による和声を close harmony と言います。
開離位置とは、和音の構成音を1オクターブ以上の広い範囲に「離し散開させた状態」に配置した和音、open position と言い、この状態による和声を open harmony と言います。

下の譜例ではE音を一番上(Top note)とするC6の密集位置二番目の音を1オクターブ下げています。

一番上と二番目が3度の場合には10度に広がり、とても広がりのある響きとなります。

ビル・エヴァンスの名曲「Waltz for Debby」の中に美しいドロップ2の実例があります。

この楽譜 の 試聴用動画、17~21秒のところです。

一番上と二番目が長2度の場合、長9度になりますが、ドミナント・セブンス・コードでトップが根音(ルート・root)の場合のドロップ2も効果的です。出来上がったドロップ2の二番目の音(当初密集位置では三番目の音)を13thとか♭13thにする配置も良く使われます(例えばミュージカル・ナンバーのクライマックスなどで良く耳にする配置)。


他にはマイナー・シックスとかマイナー・セブン(♭5)でも下の様なドロップ2を良く利用します。


この投稿について、さらに ココ に補足説明があります。

4 件のコメント:

  1. ドロップ2、、、ありがとうございます。
    鍵盤で確認してみました。
    Waltz for Debbyのあの部分の美しさは
    (どこもかしこも美しいのですが)
    そんなテクニックゆえの物だったんですね。
    2番目の音を1オクターブ下げると、ちょうど根音になりベース音なんですね。
    たまたまでしょうか。

    今度自分でも何かの曲で実践して、先生に聴いて頂きたいと思います。

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  2. 先生こんばんは。

    ブログのドロップ2にコメントをしたのは私なんですが、すみません。名前がなくても先生にはわかるのかと思ったんです。
    返事の内容が違う方への物かと思ったので、連絡させていただきました。

    よろしくお願いします。

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  3. 偶然、この楽曲を次のライブで演奏予定の方のレッスンがあり、このブログのことを伝えました。
    「匿名」でしたので、その演奏予定の方からのコメントと誤解して返信を書いてしまいました。
    さて、二番目の音を1オクターブ下げると、ちょうど根音になりベース音というのは、ジャズにおけるボイシングを理解していないために「誤解」です。
    この誤解は明日、ブログにて説明をするつもりです。
    私も、コメントの投稿者を(ちょうど時期的に重なり)誤解し、先の返信を削除しましたが、明日、また説明を致します。
    コメント、いつもありがとうございます。

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  4. 「匿名」の方を判別できなかったのは私が鈍感だからです。
    上記のコメントを下さった方から提案がありました。今後はイニシャルで記載してくださるとのこと。助かります。上記のやりとりは「匿名」ですが、「A.I.」さん。
    この楽譜の解説について数時間前に伝えた方は「Y.S.」さんでした。
    皆さん、よろしくね。
    もっと、皆さんとの関係性をうまくつなぐ方法を考えます。私の課題です。

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