2016年6月12日日曜日

採譜の工夫

8月最後の日曜日、毎年恒例となっている教室の発表会ライブ、その準備が進んでいます。
今回は何故かジャズの採譜楽譜を資料として演奏しようという生徒さんが多い。それもアップテンポの曲ばかりです。
採譜を学ぼうとする(生徒さんが自ら採譜にトライする)方もあり、指導法は人それぞれですがいずれにしてもテンポの速い曲の採譜を完成させ、最終的にはその楽譜で練習することになります。
どの楽曲も出版が可能とのこと、最終的な完成楽譜はインターネットからのダウンロード楽譜&音のコンテンツにもなる訳です。
これまで採譜をする際、部分的に音のファイルを倍に伸ばし再生速度を半分にして聞くことはありましたが、今回は曲全体の音(音声ファイル)を倍に伸ばしたファイルを準備して聞くことにしました。
また、コード進行がわからない場合にはまずベースの採譜をするのが先決、周波数の帯域別にベースを主に聞くファイルとベース音を抑えてピアノの音を主に聞くファイルを作ることにしました。

アプリは以前「擬似的なMMO(ミュージック・マイナス・ワン)」が簡単に作れるということで購入した Roland の R-Mix です。
このアプリは WAV ファイルしか読み込まないので、まず WAV ファイルに変換しておく必要があります。
画面にある赤い四角形(他に円形というか楕円形も選べる)の部分を変化させます。
画面の上の方が高い音、下が低い音、左右はステレオの定位、左が左、右が右となります。

全体的に高い音を残し低い音をカットする例。
低い周波数を目的範囲(ターゲット)として入力レベルを下げ(画像左側 INSIDE LEVEL を下げ∞)、範囲外の高い周波数の出力レベルを上げ(画像右側 INSIDE LEVEL を上げ)、ターゲットが再生されていない状態(画像では赤い範囲に何も見えない)、範囲外がアクティブ(音の成分が見えます)になっています。これを全曲変化させて新しいファイルに出力します。ベース音がカットされ、ピアノの音がよく聞こえます。

反対に高い音をカットし低い音を残す例。ターゲットの入力レベルをノーマルに維持(画像左側 INSIDE LEVEL  0 db)、範囲外の出力レベルを下げ(画像右側 INSIDE LEVEL を下げ∞)、ターゲットのみ再生されている状態(赤い範囲のみアクティブ)に設定します。ベース音が主に再生され、ピアノの音がほぼカットされます。

さらに、ファイルを2倍に伸ばしてテンポを半分にすることもできます。上の画面一番右の下、テンポを50%(半分)に設定しています。

昔、若い頃の採譜作業は オープン・リールのテープ・レコーダ にダビング、回転速度を倍にしてベース・ラインを採譜(1オクターブ上がるが速度も倍になってします)したり、速いフレーズは回転速度を半分にして聞いたり(速度は半分になるが1オクターブ低い音になってしまい聞き取りづらい)、本当に苦労しました。
便利な時代が来たものです!!!

0 件のコメント:

コメントを投稿