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「Spain」のスローなイントロは「アランフエス協奏曲第2楽章(作曲:ロドリーゴ)」を用いていますが、一転してアップ・テンポ(BPM:146)となりアド・リブにも使われる12小節のテーマに入るまでのメロディのリズム(符尾上向きの音符)と数える(感じる)拍(符尾下向きの音符)は次の様になります。
途中、数える拍の単位が変化していますがこれを示す Half time feel と Double time feel については拙著「標準ポピュラー音楽理論[改訂新版](シンコーミュージック・エンタテイメント刊)」123~124ページの該当記載を使って説明します(譜例および表現はこの説明のために少し変更しています)。
1小節目と2小節目の所要時間は同じ(つまりテンポは同じ)ですが、2小節目は Half time feel(ハーフ・タイム・フィール)つまり拍のウラを数えずオモテだけ数えて(半分に)大まかに感じて演奏するので音符の長さが倍になります。
4小節目と5小節目も所要時間は同じ(つまりテンポは同じ)ですが、5小節目は Double time feel(ダブル・タイム・フィール)つまり拍のウラも数えて(倍に)細かく感じて演奏するので音符の長さが半分になります。
これを演奏した下の参考動画も参考にご覧ください。
なお3小節目と6小節目にある記号はフェルマータです。
適宜に伸ばすと説明されることが多いですが、テンポとしては半分、音符の長さとしては倍と考えればよいでしょう。上の動画も半分のテンポ(BPM:60)で演奏しています。
最初の譜例の途中、拍子記号も書き換えています。二拍子や四拍子は結果的に同じような演奏となりますが、拍を数える際の単位音符が分数の分母に、数える音符の数(拍数)が分子に表現されます。この部分はヘンリー・マンシーニ著「Sounds and Scores」より引用します。
Cを縦線で割った様な記号 Alla breve(イタリア語で2/2拍子:英語で Cut time signature)は2分音符で2拍数える(感じる)2分の2拍子。
Cの様な記号(英語:Common time)は4分音符で4拍数える(感じる)4分の4拍子。
下の記号は左右同じ意味です。
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