さて、表題の内容。
映画公開により初めて出会った Bill Evans の素敵な楽曲冒頭の話です。
冒頭三音、当初仮説「ビートのウラを三連符」と思ってテンポ計測した結果です。
1小節目 4拍ウラ:65.01
2小節目冒頭~4拍ウラ:88.34
2小節目 4拍ウラ:64.00
テンポがゆらぐ?ビル・エヴァンスはこんないい加減な感覚で演奏に入りません。
予測したリズムが違い、テンポ計測計算を間違えた様に思いますが、全体の把握をしてから再計算すべき重要なポイントと自覚し作業は続行。
実はこうではないか?
聴こえた音は三音でしたが、全曲を聴くと全体のビートは二分の二拍子(四分の四拍子と二分の二拍子の説明は今回スルー)。ここにも着想を得て、冒頭はバラードだけに正確な四分の四拍子感覚?
計算式に三連符ではなく16分音符による演奏で再計算。
ウラは拍の半分ではなく拍の四分の三とか四分の一になります。
1小節目 4拍ウラ(16分音符3個分):97.52
2小節目冒頭~4拍ウラ(16分音符1個分):95.71
2小節目 4拍ウラ(16分音符3個分):96.00
一定のテンポ感!スゴイ!計算した私も感動!
バラード・プレイ、楽譜には Rubato とか Tempo rubato と表記する「自由なテンポ」ですが、適当に速度が変わるのではなく、感じるテンポ(ビート感に由来)は一定もしくは少しずつの変化で遅速するものです。
音を保持する表記に変更して完成。
ビル・エヴァンスの音楽の神髄を実感する作業。
完全採譜楽譜をご期待ください。
カラオケ(M.M.O.)も制作中です。このテンポ感(ビート感)がゆえに、バラードの感じは聴いている(多くの方が聴ける)音源から感じてもらい、楽譜を一定テンポで走らせても「美しい音」だからです。この楽譜を一定テンポ(この楽曲の平均テンポ)で演奏したらこうなるという音なのです。
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