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次の譜例は「口笛吹きと犬( The Whistler and His Dog )」における口笛のポルタメント。口笛の実音は記譜の1オクターブ上、高音部記号(ト音記号)の上にある8はこれを示しています。
ジョージ・ガーシュウィンの名曲「ラプソディ・イン・ブルー( Rhapsody in Blue )冒頭のクラリネット、最初はトリルから始まりスケール的に上がってゆきますが(これは次に説明するグリッサンド)後半はなめらかに上がってゆきます(ポルタメント)。
音は ココ にあります。
MIDI演奏データではピッチ・ベンド情報を利用してポルタメントの様な効果を得ることができます。コントロール・チェンジの様に7ビット(0~127)の数値では連続変化の効果が得られないため、MSB(コントロール・チェンジ101:ピッチ・ベンド設定は0を送信)に加えてLSB(コントロール・チェンジ100:ピッチ・ベンド設定は0を送信)を送ることで14ビット(0~16383)の数値で変化させます。私が使用しているDP(MOTU社製デジタル・パフォーマ)では中央値(変化無し)を0、変化幅1オクターブの場合、1オクターブ下を-8192、1オクターブ上を8191と表記します。MSB、LSBに続けてピッチ・ベンド幅(コントロール・チェンジ6:半音単位で設定、完全4度は5、1オクターブは12)を送信しますが、1オクターブ幅の場合は上下1オクターブなので工夫すれば2オクターブまで変化させることが可能です。ピッチ・ベンドの数値は例えば完全4度、1オクターブの場合、次の様になります。
「口笛吹きと犬」のポルタメントを口笛の音色、ピッチ・ベンドを利用したMIDIで再現した音は ココ にあります。
・グリッサンド( Glissando )…ある音から別の高さの音への変化についてポルタメントの連続的変化に対して、半音階的とか全音階的あるいは各種の音階的にすばやく段階的に変化する奏法。
次の譜例は「口笛吹きと犬」をフルートで演奏した場合。先の口笛のポルタメント同様の効果を得るためにはこの様に演奏するとよいでしょう。なお口笛は実音が記譜の1オクターブ上(高音部記号・ト音記号の上に8で示している)、次の譜例が実音となります。
上の譜例、「口笛吹きと犬」をフルートの音色、グリッサンド的にMIDIで再現した音は ココ にあります。
ピアノの鍵盤におけるグリッサンド(白鍵)の例は ココ 黒鍵を利用した例(ペンタトニックの響きになる)は ココ にあります。それぞれサステイン・ペダルを踏んだ方が良く響きます。この動画は開始音と終止音を決めずに演奏していますが、実際には開始音と終止音を音楽的に決める必要があるでしょう。
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