2012年2月14日火曜日
Beguine(No.4)
「An Affair to Remember」の冒頭で歌われる主題歌はツー・ビートのリズムでした。
管野先生はビギン(Beguine)のリズムに乗せたアレンジでピアノ演奏してくれましたが、このテンポであれば同じin 2のリズムであるビギンに乗せるのも自然です。
このしゃれた主題歌(テーマ)の秘密、ゆったりしたテンポやリズム感(ビート感)も一つの要素ですが、もっと重要なのはその和声的構造です。
何と見事なハーモニー(和声)でしょう(上の譜例)。
この構造を分析するとなるとコード進行法では太刀打ちできない。
この様な和声的構造を分析したり、この様なハーモニーを書ける様になるには、和声学の習得が必要なのです。
私はネム音楽院でコード進行法や編曲法や楽器用法を学びました。
教材の多くは当時最新のものでした。例えば「Jazz Study(著:渡辺貞夫)」や「Sounds and Scores(著:ヘンリー・マンシーニ)」です。
ある日、管野先生は私に次の様におっしゃいました。
「ジャズのコード進行法やバンド・アレンジを勉強するのは良いが、それだけでは弦(ストリングスを含むオーケストラのこと)は書けないよ。プロとして作曲や編曲をするには基礎として和声学や対位法を学ぶことが必要だ」
このアドバイスが私にとって人生の大きな岐路となりました。
私はネム音楽院を一年で中退、東京で管野先生に個人的に師事することにしたのです。
さてビギンに戻ります。
この曲をピアノで伴奏する場合は下の譜例の様に演奏します。
このアレンジの上にメロディを乗せますが、ピアノの演奏技術としてはかなりレベルが高いものです。
右手の弱い指である4や5で美しくメロディーをうきたたせつつ、強い指である1~3は軽く抑え目にリズムを刻みます。
左手のベース・パターンは基本となるビート感(in 2)を出す一方で全体の響きをやさしく包み込むようなバランスで演奏します。
メロディのごく一部を紹介してヒントを示しておきます(下の譜例)。
今朝は上藤沢の六道地蔵まで歩きました。7,600歩。
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