2011年12月10日土曜日

木が葉を落とす音

昨朝は雪だった。今朝は晴れたが一面の銀世界。霜だ。











定点撮影のイチョウもどんどん葉を落としている。木の根元に葉が落ちているのがわかるだろう。
実際には後から後から落とすので落ちて行く葉がまだ宙に浮いているのもあるが、画像のサイズからそこまでは見えないかも知れない。
イチョウの並木であれば雨あられと葉が舞っている所もあるだろう。
今朝は無風だから、風が吹いて葉を落とすのではなく、木が葉を落とす事が良くわかる朝だ。

はらはらと次々、こちらの林でもあちらでも。

夜明けの土曜日であたりは静かなだけに木が葉を落とす音が聞こえる。
もちろん音の発生源は落ちゆく葉があちこちぶつかったり地面に衝突する音だが、すごい。
こうして急に寒くなると一斉に落葉する時が来るのだ。11月18日の投稿で「離層」というタイトルで書いた。

http://heartsmusicblog.blogspot.com/2011/11/blog-post_18.html

昔、音楽制作を担当した文京ケーブルネットワーク(現在の東京ケーブルネットワーク)宮沢賢治作「いちょうの実」というお話の最終シーンを思い出した。朗読は小池朝雄さん、紙芝居風のスピードの絵にその朗読が流れ、私が音楽を書いた。

マイナー・コードのシーケンス・パターンに乗せてシンプルなメロディを書いた。考えたのはそのコード進行。
同じコード・パターンの繰り返しにならないように自然な転調を行いながら色々なマイナー・コードに進む工夫をした。
いつまでも続いて行くようなイメージにするために周期的な繰り返しは避けようと思ったのだ。
いつの間にかまた別のマイナー・コード(キー)へ進むことで繰り返す感じを避けつつもずっと同じ様なサウンド・イメージが続く。
静けさの中で木(母)と別れを告げる多くの実(子)のやや物悲しいイメージを表現しようとした曲だった。

今見ているのは静けさの中、はらはら落ちるイチョウの葉。
この話は木を母として実を子供としたお話で、落ちて行くのは葉ではなくて「いちょうの実」だが、可愛い子供たちの顔が描かれた実が次々落ちて行くシーンにこの落葉を重ね合わせてしばし立ちすくんでいた。
静けさの中で木と別れを告げる葉がかすかな音を立てて次々に落ちていたのだ。

最後の画像は昨夕のもの。最初の画像の茶畑を覆う霜と同じ場所。台風でなぎ倒された茶畑の防風林の向こうに満月が上がっていた。

今夜は皆既月食とか。もちろん満月の月食だからミッドナイト。明日の仕事のことも考えて見には出かけないが自室から見えるかも知れない。

でもきっともう寝ているな。7,200歩。

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